
おじいちゃん最近寝てばかりだけど大丈夫かしら?
(いてて・・・)

シニア犬になると日中でも寝ている時間が増えて睡眠の質が気になります。また関節や筋肉の衰えのため、寝起きの動作が難しくなることがあります。愛犬が快適に眠れる環境を整えるために、足腰に優しい体圧分散ベッドの選び方を解説します。
この記事がおすすめな犬
【全シニア期】対象:シニア期それぞれの犬向けベッドの記事です。
老犬に体圧分散ベッドがおすすめな理由
体圧分散の役割と重要性
老犬にとって、快適な睡眠環境は健康維持と介護予防の基本です。特に体圧分散ベッドは、長時間横になることが多い老犬の体をやさしく支え、身体への負担を大幅に軽減します。
褥瘡(床ずれ)予防:寝たきりや運動量の少ない老犬は、同じ姿勢で長時間寝ていることが多く、血流が滞りやすいため、圧迫部位(特に骨の出っ張り部分)に褥瘡ができやすい。
関節・筋肉への負担軽減:加齢により関節炎や変形性関節症を抱える犬が多く、硬い床は痛みやこわばりを悪化させる要因になる。体圧分散マットは局所的な圧を逃がし、体全体をやさしく支えることで痛みを軽減する。
良質な睡眠確保:安定した寝姿勢を維持しやすくなり、浅い眠りや夜間の寝返り頻度が減ることで、老犬の精神的・肉体的な回復力が高まる。体圧分散機能のあるベッドは以下のようなメリットがあります。

選ぶ際のチェックポイント
体圧分散ベッドは見た目では性能が分かりにくいため、機能性や素材、サイズなどを総合的に見て選ぶことが重要です。老犬の体調や生活スタイルに合ったベッドを選ぶことで、介護の負担軽減にもつながります。
✅ 素材と構造
- 低反発・高反発のバランス:低反発は体のラインにフィットし圧力分散に優れるが、沈み込みすぎると自力で起き上がりづらくなる。高反発素材との二層構造が理想。
- 通気性・温度調節機能:老犬は体温調整が苦手になるため、通気性が悪い素材だと夏場の蒸れや冬の冷えに影響。季節ごとでいうと温度調整性のあるジェル素材やメッシュカバーも有効。
✅ カバーの実用性
- 防水・撥水加工:尿漏れやよだれなどで汚れることが多いため、介護段階によっては防水性は必須。中材に染み込まない設計が望ましい。
- 取り外し・洗濯可能:衛生管理の観点から、頻繁に洗えるものを選ぶことが基本。
✅ サイズ・厚み
- 犬の体長+20〜30cm程度のゆとりあるサイズが理想。四肢を自然に伸ばせる広さが必要。
- 厚みは5〜10cm以上が目安。床の硬さを感じさせないクッション性が重要。
介護段階別でみるベッドの種類比較表
老犬の状態に応じて適したベッドを選ぶための比較表を紹介します。
介護段階 | ベッドの種類 | 特徴 | 価格帯 | 防水機能 |
---|---|---|---|---|
軽度(関節が弱くなり始めた) | 低反発マットレスベッド | 体圧分散で関節の負担を軽減 | 約3,000円〜 | 〇 |
中度(歩行が困難になり始めた) | ボルスター付きベッド | 頭を支え、安心感を提供 | 約6,000円〜 | 〇 |
重度(寝たきり) | 床ずれ防止ベッド | 低反発+高反発素材で体圧分散 | 約10,000円〜 | 〇 |
重度(寝たきり+排泄管理が必要) | 防水・洗えるベッド | 防水加工+洗濯可能なカバー付き | 約9,000円〜 | ◎ |
上記の表は目安です。それぞれのわんこの状態に合ったベッドを選んであげましょう。

おすすめの体圧分散ベッド5選【用途別に紹介】
老犬の症状や性格、生活環境によって最適なベッドは変わってきます。ここでは、用途別におすすめの体圧分散ベッドを5つ厳選してご紹介します。
① 床ずれ予防におすすめ:低反発ウレタンタイプ
アルテア体圧分散マット

【特徴とおすすめポイント】
- マシュマロのような寝心地でじんわり圧力を分散。
- 沈みすぎない二層クッション。
- 低反発ウレタンがやせた体を支え血管圧迫を防止。床ずれの未然予防に。
【こんな子におすすめ】
寝ている時間が長く、関節や皮膚が弱くなってきた老犬にぴったりです。
② 暑がりな子におすすめ:通気性の高いメッシュ構造
SARAFA(さらふぁ)ペットケアマット

【特徴とおすすめポイント】
- 厚みのあるマットなのにウレタンの約10倍の通気性
- ブレスエアーの新素材3Dエアーは体積の96%が空気層
- 家庭のシャワーで丸洗いOK
【こんな子におすすめ】
夏になると体が熱くなりやすい子や、湿気に弱いシニア犬に。
③ 寝たきり・介護用:寝返りや移動補助+クッション性重視
ペティオ 老犬介護用ケアベッド スクエアタイプ

【特徴とおすすめポイント】
- ウレタン二層構造で体圧分散
- 持ち手付きで寝返りや移動の補助がしやすい構造
- 柔らかすぎず、寝たきりでも安定した姿勢を保てる
【こんな子におすすめ】
寝返りが打てない子、介助が必要な老犬向け。
④ 自力で動ける子向け:自分で乗り降りしやすい形
エムール くつろぎカウチベッド forシニア

【特徴とおすすめポイント】
- 高すぎず低すぎない絶妙な高さで乗り降りがしやすい
- 体圧分散性の高い凹凸マットレスを採用で足腰の負担を軽減
- 落ち着いた色味とシンプルな形でインテリアにもなじむ
【こんな子におすすめ】
まだ自力で歩けるけれど、関節が少し弱ってきた段階の老犬に。
⑤ 立てなくなったワンちゃんの介護・リラックス用
エムール 大切な家族のための介護用E字型

【特徴とおすすめポイント】
- E字形状のベッドが四肢を左右から挟んで安定
- ウレタンを抜いたりカットして高さ調節可能
- 片面防水仕様のフェイスカバーが洗い替え用含めて2枚付属
【こんな子におすすめ】
自分で立てないワンちゃんでもリラックスした状態で「立位姿勢」を保つ
OneAid リラクッション 撥水カバーセット
【特徴とおすすめポイント】
- 動物病院でリハビリ、マッサージ等で使われている姿勢サポートクッション
- 立位での食事が可能
- 広い頭部クッションが頭をしっかり支える
【こんな子におすすめ】
「立位姿勢」を保ちながらリラックス可能
まとめ
シニア犬向けベッドを選ぶ際は、わんこの介護レベルや病気の有無に応じて、必要な機能性を見極めることが重要です。特に関節疾患や筋力の低下が見られる場合は、体圧を均等に分散し、寝返りや起き上がりをサポートする構造が求められます。適切な寝具を選ぶことで、床ずれの予防や睡眠の質向上に繋がり、QOL(生活の質)を保ちながら、より快適で健康的なシニア期を支えることができます。
