
おじいちゃん、後ろ足震えてるよ~
ひ~階段キツイ・・・

「最近、うちの子の歩き方がちょっと今までと違う?…」
シニア犬と一緒に過ごしているとそんな違和感を覚える瞬間ってありますよね。
今回は、シニア犬の後ろ足が弱ってきたときに、自宅で無理なくできる簡単なマッサージ法と生活の工夫です。
私自身、現在(2025年5月)動物介護士の資格を取得するために講座を受講中です。その学んだ知識を定着させるために+毎日一緒に過ごす飼い主だからこその目線で記事を書いています。
老犬の後ろ足が弱る原因とは?
加齢による筋力低下とそのサイン
シニア犬になると、運動量が減って筋力が落ち、特に後ろ足がふらつくようになります。
・歩くスピードが遅くなった
・お尻がふらつく、床ですべる
・ジャンプや階段をためらう、嫌がる
などは、筋力低下のサインです。
病気やケガの可能性も?見逃したくない症状
「ただの年のせい」と見過ごしてしまうと、椎間板ヘルニアや関節炎などが進行することも。
左右で足の太さが違ったり、触ると痛がったりする場合は、早めの受診が安心です。
「なんとなく歩き方が…」に気づいたら
飼い主の直感はとても大事です。「前よりつまずきやすい」「散歩を嫌がる」といった小さな変化にこそ、体のSOSが隠れていることもあります。
飼い主にもできる!老犬の後ろ足に優しいリハビリマッサージ
マッサージ前に確認すべき愛犬の体調
まずは熱がないか、足を触って嫌がらないか確認しましょう。病気やけがのサインがないのに嫌がる場合は無理してマッサージせず別の日にトライしましょう。
毎日3分!やさしくなでる基本のマッサージ法
- 温かい手で後ろ足を軽くなでて血行を促す
- 太ももから足先にかけて「なでおろし」をゆっくり5回
- 膝のまわりをくるくる円を描くように優しくマッサージ
飼い主が声をかけながら「気持ちいいね〜」と話しかけると安心してくれます。
筋肉をほぐす・関節を動かす簡単ステップ
軽く足を曲げ伸ばしすることで、関節の柔軟性を保ち、筋肉の硬直を防ぐ効果があります。急激に体を動かすのはわんこの体に負担をかけますのでお散歩前にマッサージであらかじめ筋肉をほぐしておくと転倒やケガ予防にもなります。以下の流れで、無理のない範囲で行ってみましょう。
- お散歩前の準備運動でスタート。
- 各足をゆっくりと曲げ伸ばし。犬の関節は縦方向にしか動かないため屈伸させる際は前後の縦方向のみ動かします。横に開かないように注意しましょう。
- 足裏の肉球部分もほぐしてあげましょう。中から先端へ、肉球の間も親指を使いやさしくもむことで末端の血流も促進されます
この動きに慣れてきたら、次のステップにチャレンジしてみましょう。
ワンランク上のケア!やさしいストレッチと抵抗運動
マッサージに慣れてきたわんこには、軽いストレッチや簡単な筋トレ要素を取り入れることで、より高いリハビリ効果が期待できます。
● 後ろ足のやさしいストレッチ
- 足の付け根を持ち、後ろにゆっくりと伸ばして数秒キープ(痛がらない範囲で)
- 元の位置に戻す時も丁寧に
- 左右交互に1〜2セット行うだけでも、関節がほぐれやすくなります
● 軽い抵抗を加えた「筋肉刺激運動」
- わんこが立っている状態で、後ろ足の太ももに手のひらを軽くあてがい、「ほんの少しだけ押し返せる分の力」を加えます
- わんこが自然と足に力を入れるようになればOK
- 毎日数秒ずつで十分。筋力維持に役立ちます
これらは、あくまで愛犬の表情や動きに注意しながら行うのが大前提。嫌がるそぶりを見せたら無理に続けないようにしましょう。
このように、基本のマッサージ+少しステップアップしたケアを組み合わせることで、愛犬の後ろ足の機能をやさしくサポートすることができます。リハビリは「続けること」が一番大切なので、飼い主さんも無理なく続けられるスタイルを見つけてみてください。
無理をしない・嫌がったらやめるのが基本
嫌がるときは中断してOK。「楽しいスキンシップの延長」が理想です。焦らず、少しずつ慣れていきましょう。
リハビリとあわせてできる!後ろ足をサポートする生活の工夫
フローリング・段差の対策と歩行補助グッズ
滑りやすい床は老犬の大敵。
・滑り止めマットを敷く
・低めの踏み台を使って段差をカバー
・歩行補助ハーネスも有効
足裏の毛のお手入れ
トリミングの間があくとわんこの足裏の毛が伸びてきて滑りやすくなります。


肉球の間の毛をカットしてあげるだけでも滑りにくくなって効果があります。カットするときははさみの先が肉球に当たらないように注意しながらやりましょう。
食事・体重管理で負担を減らそう
体重が増えると、後ろ足や首への負担も増します。シニア期用のフードやカロリーを抑えた体重管理用のフードに切り替えるのもおすすめです。
散歩のコツと無理のない運動方法
短時間でも毎日の散歩は大切。
・芝生や土の上を選ぶ
・途中で抱っこを挟んでもOK
・日によっては「お庭で日向ぼっこ」でも十分
私の体験談:マッサージに慣れてきたわんこ
はじめは嫌がったけど、今では催促
最初は横になっているときに足先を触られるのが嫌みたいで抵抗していましたが、少しずつ慣れてきたようで、今ではだいたいされるがままです。時には自分から催促するように足を投げ出す時もあります。気持ちいいんでしょうね。
マッサージで信頼関係が深まった?
何より良かったのは、マッサージ中のスキンシップで愛犬の表情が柔らかくなったこと。気持ちよさげに穏やかな表情をするのです。信頼しているから足先や肉球、しっぽの先まで触らせてくれる、そんな印象です。
飼い主だからできる「寄り添うケア」
病気の治療はお医者さんに任せるとしても、「日々のケア」は飼い主にしかできません。毎日のちょっとした時間が、愛犬にとって大きな支えになります。
不安解消Q&A【初めてでも安心】
マッサージの頻度は?
マッサージは毎日やっていいの?
基本的にはOK。ただし、力を入れすぎず、やさしくが原則です。疲れている日はお休みしても大丈夫。自分とわんこのペースで無理なく続けましょう。
効果はわかる?どれくらいかかる?
効果が出るまでどれくらいかかる?
個体差がありますが、1〜2週間ほどで変化に気づく飼い主さんが多いです。足の震えが収まってくる等が気づくポイント。効果がわかりにくくても継続することが大切です。
やってはいけないケースは?
マッサージをやってはいけない時って?
足を触ると強く嫌がるときや関節に腫れ・変形があるわんこの場合は獣医師に相談してください。
おわりに:愛犬の「今」を大切にしながら、できることを一緒に
後ろ足が弱くなってきた老犬を見ると、つい不安になってしまいます。でも大切なのは今できることを、できる範囲で続けること。
マッサージは、飼い主にも老犬にもやさしいケアです。ぜひ、今日からやってみてください。