通関士という職業をご存知でしょうか?
貨物を輸出入する際、税関に提出する通関書類の作成や申告・審査等を行う貿易の専門家であり国家資格です。
輸出入というと自分とは縁がないと感じる人も多くいらっしゃると思いますが案外そうでもありません。例えばネットショップでポチリと購入したその商品が実は海外から送られてくるケースは今ではもう珍しくないですね。
それらの商品は通関士が税関に申告をして日本国内への輸入が許可された後に配達されていくのです。逆に自分がネットショップに商品を出品したとしてそれが海外のお客様に売れたとするとその商品は日本から輸出されることになります。ここでも通関士が仕事をしています。
いかがでしょうか。通関士を少しは身近に感じていただけたのではないでしょうか。
なぜペーパーなのか
そんな立派な資格があるなら弁護士とか司法書士・税理士みたいに開業すれば良いのでは?と思った方に説明します。通関士は他の士業と決定的に違うところがありましてそれは独立開業が現実的ではないということです。
通関士の効力は通関業者に雇用され、その企業から『うちの通関士です』という申請が行われ、それを財務大臣が確認して初めて発揮できるのです。そして確認を受けた者だけが通関士と名乗ることを許されるという仕組みです。
私は通関業者に雇われていましたが契約社員という立場もあって会社から届けを出してもらうまでには至りませんでした。財務大臣未確認。だからペーパーと自称しています。ペーパー通関士という言葉が適切かどうかは別にしてネタとして今後も使っていきます。
通関士試験のこと
通関業者に長く従事していると科目免除という制度もありますが私は免除なしの3科目受験で一発合格しました。それも独学で。ミドルにしてこれまでの人生で一番勉強したことなのでちょっとだけ自分を褒めたいです。
実務では今のところペーパー止まりですが通関士試験はちゃんと合格しています!
もしかして通関士というワードでこちらのブログに迷い込んで来てくださった方のために試験勉強について何か役立つ情報も今後発信できたらと思っています。
ちなみに通関士試験は毎年10月の第1日曜です。通関業法・関税法・通関実務の3科目が行われ全科目において6割以上の得点で合格です(例外あり)。合格率はだいたい10%〜20%くらいでしょうか。貿易物流業界にご興味のある方は持っていて損はない資格です。ぜひチャレンジしてみてください。